真顔日記

上田啓太のブログ

カネモ

コンビニで100円のアイスコーヒーを購入。マシンの前で抽出を待つあいだ、レジに立つ店員をぼんやりながめる。髪を茶色に染めた中年の女で、つむじ付近でかつおぶしのように数本の毛が揺れていた。アホ毛という言葉をひさしぶりに思い出した。中学生の頃、同級生の女子がよく口にしていた。方言だったのかは分からない。

塾講師をしていた頃、生徒の女の子が金持ちのことをカネモと言っていた。これは方言だろう。「あの子の家、カネモやからな!」。とくに怨念ただよう言葉ではなく、高級なパフェを食べる程度の出来事にも使われていた。「1000円のパフェ食べるとか、先生、カネモやなあ!」。

すこし遠出して散歩した。美術館前の芝生には、根っこから右にかたむくように樹木が生えていて、陽のあたる側面にだけ、びっしりと苔が生えていた。別の木の幹には、焼きたてのパンのような形と色をしたキノコが二つ生えていた。たくさんのトンボが飛んでいた。人さし指を立ててみたが、無視、無視、無視。

汗を流して坂道を登り、帰宅した。