真顔日記

上田啓太のブログ

日常コラム

足立区生物園の生きものたち

もう一年ほど前になるが、足立区生物園という所に行った。動物園ではなく生物園。不思議な名称だが、たしかに動物とくくるには多様すぎる生きものがいた。ヘラクレスオオカブトがいたり、チョウチョが庭園を飛んでいたり、巨大な水槽で金魚たちが泳いだりし…

デニーズのパルフェの謎

最近の自分はデニーズが好きだ。入りびたっていると言ってもいい。近所に24時間営業の店があるのが悪い。私のような生活リズム破綻者にとって、これは最高の存在である。 普通のカフェは閉店時間を気にする必要がある。しかしデニーズは深夜三時に唐突に行…

もう漢字は書けない

「ほうふつ?」「ひげみたいな字が二個並んでるんだよ」「それはわかる。しかし、それじゃあ書けない」 友人はスマートフォンを取り出すと、適当な画面に入力して私に見せてくれた。〈髣髴〉。ひげみたいな字であって、ひげではなかった。それは確認したが、…

「マンガ喫茶が怖い」という感覚

マンガ喫茶におびえる人に出会った。とにかくマンガ喫茶が怖いらしい。意外すぎる発想で面白かった。マンガ喫茶が「怖い」と表現されることあるか? 私にとっちゃ、マンガ喫茶はむしろ楽園なんだが。もしかして「まんじゅう怖い」みたいなことか? 「じゃあ…

デッドラインの朝

私の学生生活は寝坊との戦いだった。とにかく朝は弱い。まったく起きられない。当時は実家暮らしだったから、毎日、母親に起こしてもらっていた。いま思えばすばらしい身分だった。寝坊しそうな時に、起こしてくれる存在がいる。 学校は朝の八時半からだった…

赤字が消えて街に詩が生まれる

街の看板を見ていると気付くことだが、黒字と赤字だと赤字のほうが先に消えるようだ。これは看板における宿命なのか。風雨にさらされて、黒字よりもずっと早く消滅してしまう。 そのため、日本の街には、赤字だけが消えた看板があふれている。黒字だけが残さ…

『こんにちは赤ちゃん』の次に流れてきたら嫌な曲は何か?

古いヒット曲をシャッフル再生していたら、『こんにちは赤ちゃん』の次に LUNA SEA の『ロージア』が流れてきた。唐突な世界観の変貌が面白かった。シャッフル再生ではこういうことがある。感情のフリーフォールとでも呼びたくなるような急激な変化がちょく…

コンビニのホットケースは便利

コンビニレジ横のホットケースは便利だ。アメリカンドッグを食べたい時に食べられる。私には発作的にアメリカンドッグを食べたくなる習性がある。この需要が満たされる。それにフランクフルトもある。お祭りでしか食べられないと思っていたものが、徒歩2分…

なぜ昨日の夕飯をすぐに思い出せないのか?

昨日の夜、何を食べたか? 突然そのように聞かれると、意外と思い出せないものである。実際自分も、こう問うてみると、脳はすぐに回答を出してくれない。昨日の夜に自分は何を食べたか。即答できない。サッと答えが出てこない。しばらく時間がかかる。記憶を…

なぜ白髪は一カ所に密集するのか?

私は遺伝的に白髪が出やすい。二十代半ばから出はじめた。その後も順調に増えている。これをどうするかが問題である。 前提として私は美容院に行っていない。長く読んでいる人は知っているのかもしれない。バリカンによるセルフカットで十年以上を過ごしてき…

「アルティメット」というスポーツがあるらしい

大学時代、知り合いが「アルティメット」という競技をやっていた。どんな競技かは知らない。詳しく聞いたわけでもない。 「おまえ、何のサークル?」「俺、アルティメット」 それ以上の記憶がない。「そういう競技があるんだ」と言われて、「へえ」と答えて…

地球のことが心配なら、まず踏むのをやめろ

今日はヒマだったので地球の気持ちになって考えていたんだが、やはり、自分のことを踏んでいるやつらが自分のことを心配していたら、「まず足をどけろよ」と感じると思う。地球を守ろう、地球にやさしくと言っているやつらが、自分の上をドタドタ走りまわっ…

根本的なかんちがい

小学生のとき、一人のクラスメイトがランドセルを忘れて登校してきた。なにも背負わずに教室に入ってきて、みんなに指摘され、あーっ!と言っていた。当然、その日はいじり倒されていた。私もゲラゲラ笑っていた。 しかし高校生の冬、私は制服を着るのを忘れ…

パーフェクトな酔っぱらい

先日、大阪の十三(じゅうそう)に行ったときのこと。 十三というのはいわゆる飲み屋街なんだが、駅前を歩いていたときに典型的な酔っぱらいサラリーマンを見かけて、すごく良かった。私は典型的なものを見るとテンションが上がってしまうたちだから、典型的…

ゾンビとタフグミ

深夜のコンビニは人の思考を停止させるのか。それとも、たんに私の問題なのか。真夜中にコンビニに行くときの自分は非常にぼんやりしている。感情が茫漠としている。ほとんど死んでいるも同然である。そのありようはゾンビの近似値だ。予想外のことがあれば…

歩きスマホの人間は、あかんぼのように周囲を信頼している

歩きスマホをする人々がいる。社会問題にもなっているようだ。しかし私は怒りよりもおどろきのほうが大きい。何におどろくかといえば、世界への圧倒的信頼感におどろくのである。私はあそこまで周囲のすべてを信頼できない。 とくにすごいのは、スマホの画面…

おっさんは一つの様式

気づけば三十歳を過ぎている。同世代の男は少しずつ自分をおっさんと称しはじめた。しかし自分にはどうもおっさんとしての自覚が生まれない。ほとんど人に会わない生活をしていることも大きいんだろう。ひとりでいると年齢感覚がアップデートされないため、…

ハンガーにかけられたコートは、なぜあんなに偉そうなのか?

はじめて意識したのは十八歳の時だった。一人暮らしをはじめた冬である。自分のコートをハンガーにかけて思った。なぜ、コートという衣類はこんなにも偉そうなのか? 衣類がここまで偉そうな態度を取ることがあるか? 正面から見たときの話である。ものすご…

サンタのしっぽをつかめ

誰の人生にも、サンタクロースが嘘だと気づいた瞬間があるはずだ。しかし私は思い出せない。いつのまにか、「サンタなんていないでしょ」という冷めた態度になっていた。「サンタいるでしょ!」から「サンタいないでしょ」への転換、この瞬間が絶対にあった…

初恋の記憶はパピプペポ

成人式に出席したとき、「未来の自分に宛てた手紙」を読む機会があった。完全に忘れていたんだが、小学生のころ、「二十歳になった自分に手紙を書こう」という企画があったらしい。 担任の教師がしっかりと保管していたらしく、その場で生徒のひとりひとりに…

ヤセ型の男を見ると人は予言者になるのか?

私はヤセ型の男である。十代で体型が定まって以降、ほとんど体重に変化がない。骨格も華奢。肩幅のせまさと、手首のほそさがポイント。あちこちで「細いねえ」と言われて生きてきた。そんな私の経験で言うと、人は、ヤセ型の男を見ると予言者になる。私は十…

野生の勘よりグーグルマップ

最近はまったく道に迷わなくなった。日常的にネットを使う環境にあるからだろう。スマホを出せばその場で道を調べられるから、迷いようがない。これは地味にすばらしいことかもしれない。というのも、私はいわゆる方向音痴というやつで、以前はひんぱんに道…

「アイプチで白目をむく」という現象について

高校時代のクラスメイトに、やたらと白目をむく女がいた。背の低い女子で、目が小さく、それをコンプレックスにしており、毎朝がんばって二重にするべくアイプチをするんだが、その影響で、喋っていると唐突に白目をむいてしまう。本人も自覚していた。 あの…

マンガ喫茶バイトの思い出

マンガ喫茶でバイトしていたことがある。あの仕事はよかった。すばらしく暇だった。何をするでもなく一人でカウンターに立っていることが多かった。「労働」と「ぼんやり」の境界線が溶けてゆくのを感じた。 想像がつくと思うが、マンガ喫茶では、客は受付を…

なぜ十代の頃はあんなに徹夜していたのか?

なんだかんだで徹夜をしなくなった。年をとると徹夜がキツくなるなんて話をむかしは他人事のように聞いていた。十代後半から二十代にかけて。しかし三十歳をすぎた今、たしかに徹夜はつらい。意味もなく夜更かしなどしたくない。夜は寝るための時間だ。 そも…