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真顔日記

上田啓太のブログ

談話室におけるネコたちのガールズトーク

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ネコというのは、気温に敏感に反応する。だからネコを飼っていると、季節のうつりかわりをネコのねむる場所で気づくようになる。木々の色づきでも、風の香りでもなく、ネコの寝場所である。風情があるのかどうなのか。

夏、ネコたちは個人主義者である。それぞれの好きな場所で、腹を出して寝る。くっつくことは少ない。単純に暑いからだろう。家のあちこちに散らばっている。そこで求められるのは冷んやり感である。フローリングが人気である。

しかし秋冬はちがう。肩を寄せ合う。ぬくもりのもとに集まる。人気になるのはコタツである。ホットカーペットのうえで、だらしない姿になるのも日常だ。フローリングの価値は暴落している。このへんは見事に変わる。

冬にネコの身体をさわると、右側面だけぬくぬくしていることもある。左側面はふつうである。そして顔は寝起きである。どちら側をカーペットにつけて寝ていたのか、一瞬でバレてしまっている。まあ、バレても全然構わんのだが。

今日は、うちのメスネコ2匹がひとつのぬくもりのもとに集まっていた。ヒーターである。さらに同居女性もいた。我が家の女が勢ぞろいだった。ぬくもりを求める気持ちは、ヒトもネコも変わらないということか。

「談話室だよ!」

妙に嬉しそうに言っていた。ずいぶん古くさい言葉を使うもんだと思ったが、ヒーターの商品名が「談話室」というらしい。ヤケドをすることがないから、ネコ飼いたちの間で人気だそうだ。たしかに、ネコたちは平気で顔面や肉球を押しつけている。

「ガールズトークしてるんだよ!」

女性は続けた。しかし、ネコ2匹は完全に寝ボケていた。そして、ねむそうな顔のネコというのはたいてい老けこんでいるものだから、とてもガールズには見えなかった。どちらかといえば祖母であった。グランドマザーズトークである。おもに戦前の話。