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真顔日記

上田啓太のブログ

飼いネコが増えるにつれて変化したこと

数年前は1匹だったネコが4匹まで増えている。同居人があちこちで拾ってくるからである。さすがネコ狂いである。だいたい年に1匹のペースで増えている。そのたびに微妙な心理変化がある。なので今日は、「ネコが増えることで飼い主の心理はどのように変化していくか?」を書いてみたい。

まずは1匹。

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ネコのいない生活から、ネコのいる生活へ。結局は、この変化が一番大きかった。端的に言えば、笑顔が大幅にふえた。日常におけるスマイルの激増である。ネコを飼っていない頃、同居人の寝顔は不動明王のようだった。眉間にしわがより、口元は厳しく引き締められていた。私も家に転がりこんだ身として責任を感じたものだ。

しかしネコの登場以降、寝顔はおどろくほど晴れやかになった。これはマジである。基本的にうっすら笑っている。たまに布団の横から実際にネコがチョコンと顔を出していることがあり、そんな時は熟睡しながら満面の笑みである。ネコの添い寝はこれほどまでに人間の精神状態を変えてしまうのか。

もっとも、これは私も同じで、自分のことだから寝顔は分からんが、明らかに生活における笑顔の割合は増加した。日に日に自分の表情が菩薩に近づいてゆくのが分かる。ネコきっかけで菩薩である。「春のこもれびかと思ったら私の後光でした」みたいな日も近い。

さて、2匹である。

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1匹だろうが2匹だろうが変わらないと思っていた。これは勘違いだった。ネコが2匹に増えたことで、「ネコとネコがイチャつくのを見る」という状況が勃発したからだ。この破壊力は多頭飼いをしてみないと分からないだろう。1匹のネコが丸くなっているだけで破壊力はなかなかのものだが、2匹のネコがくっついて眠っている場合、破壊力は倍ではすまない。悶死である。悶えて死ぬのである。人が悶えて死ぬさまを見たことがあるか!

ネコとネコは交流する。ぬいぐるみのような手で他のネコの頭をポンポンたたくこともある。顔をなめてやることもある。なめられる側はキュッと目を閉じてしまう。尻のにおいをかぐこともある。かがれているほうは真顔である。2匹で追いかけっこをすることもある。遊び疲れれば一緒に寝る。そのいちいちに悶えて死ぬ。命がいくつあっても足りん。

そして3匹に増えた。

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2匹と何が変わったか?

相関図が生まれた。ネコたちのドラマを楽しむようになった。人間のドラマにおいても、男と女の二人じゃ面白いものにはならない。そんなもんは愛し合って終了である。しかし男と男と女、あるいは男と女と女となった時、突如ドラマはふくらみを見せる。

この家の場合、初音、影千代、セツシの3匹となったとき、「関係を愛でる」という発想が生まれた。「カップリング」という発想である。私はネコが3匹になるまで、マンガ等のキャラのカップリングを楽しむという発想がいまいち理解できなかったんだが、ここにきてナルホドと思った。たしかに、ネコたちの関係性を見るだけで脳に快感が走る。「この2匹の関係が好き」という発想も出てくる。

初音と影千代、影千代とセツシ、セツシと初音、それぞれの関係を楽しむ。たとえば影千代とセツシの仲がよい。それだけで興奮する。いつも仲のいいネコを見れば脳に快感が走り、めずらしい組み合わせを見ても脳に快感が走る。とにかく快感が走るのだ。

そして現在である。4匹である。初音、影千代、セツシ、ミケシである。

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関係は全部で6通りとなった。カップリングのバリエーションはさらに増えた。そして我々はここではじめてうまく馴染めないネコというものを知った。最初のうち、ミケシは他の3匹とうまく馴染めなかったのだ。マジゲンカしたことも多々あった。

しかし徐々に他のネコたちと距離が縮まっていく。たまに近くで寝ていることがある。たとえばセツシとミケシが2匹で寝ている。何も知らない人から見れば「ネコとネコが寝ててカワイイ」だが、飼い主の自分には「あんなにいがみあっていたセツシとミケシが!」である。ドラマを読み取っている。「第一話:大キライ」であり「第三話:衝突」であり「第六話:素直になりたい」であり「第九話:君の体温」である。一話から見てきてよかった!

以上、ネコが増えていったときの心理の変化を駆け足で振り返ってみた。さすがにこれ以降は1匹増えても別に変わらない気がしている。5匹だろうが6匹だろうが「たくさん」という認識に変わるんじゃないか。もちろん、こういう予想はかんたんに裏切られるものだが。

ちなみに同居人は「もう増やさない」とうわごとのように繰り返している。1匹の時点から言っている。「増やさない、増やさない」と言いながら4匹まで増やした女だ。自分の中にあるネコ拾い欲と戦っているんだろう。来るのか、5匹目。

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