読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

真顔日記

上田啓太がいろいろ書くブログ

野菜番付2015春

日々と思考

最近はナスがお気に入りである。キムチ鍋に大根を入れてから、大根がぐいぐい来ているが、それでもナスが一位を持ちこたえている。現在の野菜番付はこんな感じと言えよう。

 一、ナス
 二、大根
 三、白菜
 四、もやし

 選外:ニンジン、長ねぎ、ピーマン、たまねぎ、じゃがいも、その他無数の野菜

ナスの選出理由だが、野菜としては珍しい紫というカラーリングがよい。緑の野菜はありふれている。しかし紫はナスの独壇場だ。さまざまな野菜があるなかで、どう差別化を図るかといえば色と形だろうが、ナスは形状の面ではニンジンや大根とかぶっているものの、色で他を突き放している。

レタス、キャベツ、白菜が似た色で苦労しているのを見ると、身体を紫にすることを決意したナスは勇気があると言える。なんせ紫は美味しそうに見えん。それでも紫を選び取る勇気、リスクを取ってでも独自性を獲得しようとする努力、それがあの紫の光沢として身を結んだのだろう。

しかし包丁を入れたときの感触は良いとは言えない。この点では、私は大根がなにより素晴らしいと思う。切る楽しみがある。音もよい。ぐっと力をこめて包丁を入れ、最後にスコンとまな板に当たる。癖になる。一方のナスは切った感触が曖昧で、ぼんやりしたファジーなもの、実体なき概念を切っている気分になってくる。

書いているうちに大根の魅力が増してきた。大根を暫定一位にしておく。

 一、大根(↑)
 二、ナス(↓)

余談だが、切る楽しみのない野菜は断トツでピーマンである。とにかく中が空洞というのはひどい。こまごました種が入っているだけで身というものがない。緑の皮につつまれた虚無。それがピーマンである。だからピーマンに包丁を入れるたび、一種の詐欺にあったように感じる。人類がピーマンの肉詰めを生みだしたのも当然である。ありゃ詐欺への報復なのだ。