真顔日記

上田啓太のブログ

白の靴下とカリスマ同居人

夏物の靴下が三足しかなく、これは明らかに足りていない。

おかげで毎度毎度、私はクローゼットをひっくりかえし、靴下がない靴下がないとあたふたし、同居女性は冷静に「ユニクロに行け」と言う。なぜこんなに靴下がないかといえば、最近の私は穴が開くなどの問題が起きた靴下を捨てるようになったからで、これは同居女性の教えである。

「穴が開いたら捨てろ、だるだるになったら捨てろ、毛玉だらけになったら捨てろ、靴下は消耗品だ」

これが教えのすべてであり、それまでの私は穴が開いた靴下を平気で履いていたが、それもやめた。自分にとって同居人はファッションのカリスマであるから、その言葉は素直に聞いたほうがよいだろう。

ということで、昼にユニクロで3足1000円の靴下を買った。冬の間は黒の靴下ばかり履いてうんざりしていたので、3足とも白ベースのものにした。白地の柄なし、白地に紺と赤のライン、白地にグレーのライン。われながら完璧なチョイスである。すばらしい満足感を得て帰宅した。

しかし夜、女性に言われた。

「なんでまた、野球部みたいなやつばっかり……」

この発言によって、さっそく野球部の履いている靴下にしか見えなくなった。女性の言動がカリスマの言動として響いてしまう。野球など小学生のときにプラスチックバットでやったきりなのに、野球部みたいな靴下を買ってしまった。しかも三足も!

「いやまあ、このグレーのラインのは大丈夫だけどね。他のふたつが完全に野球部だね」

女性はそう付け足した。つまり私は、三足のうち二足、野球部みたいなものを選んでしまったのだ。元野球部でもないくせに、2/3の確率で野球部の靴下を選んでしまう。それが上田という存在だということか。

問題

ユニクロの靴下コーナーに行くと、2/3の確率で野球部みたいな靴下を選んでしまう上田がいます。今、上田に30000円を渡し、この金で買えるだけの靴下を買ってこいと命令しました。その場合、何人の野球部員が、上田の買ってきた野球部みたいな靴下を履くことができるでしょう?

解答

ユニクロの靴下は3足1000円なので、30000円で購入できる靴下は、30000÷1000×3=90足。上田は2/3の確率で野球部みたいな靴下を選んでしまうので、90×2/3=60。よって、60人の野球部員が野球部みたいな靴下を履くことができる。

とりあえず、適当に数学の問題をでっちあげておいたが、30000円を渡されてユニクロで靴下を買ってこいと言われた場合、私はキラキラした目で藤井大丸に行って同居人おすすめのマーガレットハウエルの財布を買いますので(そしてそのまま雲隠れしますので)、一人の野球部も靴下を履くことはできません。よって、答えはゼロです。これは引っかけ問題ですね。

60人の野球部員のみなさんはごめんなさい。

むきだしの足で野球やってください。