真顔日記

上田啓太のブログ

ねこあつめを楽しむ女

同居女性がネコを集めるアプリを楽しんでいる。家に3匹もネコがいるのに、スマホの中でもネコを集めるんだから、ネコ狂いの面目躍如と言えるだろう。

庭にえさを置いておくとネコが食べにきてくれるシステムらしい。何度か来るうちに宝物をくれたりもするし、かわいい瞬間を見つけたら写真を撮ることもできるとのこと。

説明を聞くだけじゃいまいち何が面白いのか分からんが、本人は非常に熱中している。何々というネコが初めて顔を見せたとか、宝物を持ってきてくれたとか、逐一報告しては、前歯まるだしの最高の笑顔を見せる。

「このアプリ作った人天才だよ! ネコあつめるだけでこんな楽しいんだからね! これがゴリラとかだったら全然楽しくないし! ネコだから楽しいんだよ!」

私はゴリラを集めるほうが楽しそうだと思ったが、とりあえず黙っておいた。

庭にきたネコには自由に名前を付けられるようで、茶虎のネコには初音、白黒のネコには影千代、真っ白のネコにはセツシというふうに、うちのネコたちの名前をつけている。妙なものである。「初音が宝物をくれたよ!」と女性は興奮しているが、実際の初音はクッションの上で殺し屋みたいな顔をしているし。

性格も設定されているらしい。「例えばセツシの性格はねえ、のんびりさんだね!」と女性は言う。しかし、実際のセツシはムキムキの前足でガリガリと爪を研ぎ、「ヌォーン!」と雄叫びをあげ、何らかの大会が近いのかと思わせる雰囲気でダッシュを繰り返している。こんなセツシをのんびりさんと呼ぶなら、ジムでダンベルを持ち上げる筋肉男も、100メートルを10秒台で駆け抜けるスプリンターも、ハンマーを投げるためにブンブン回転中の室伏広治も、全員のんびりさんである。のんびりさんはブンブン回転したりしないだろう。

しかし考えてみれば、せっかちな人間も、ブンブン回転したりはしないか。普通の人間は性格にかかわらず、ハンマーを持ってブンブン回転したりしない。室伏さんのような特殊な状況においてのみ、人はハンマーを持ってブンブン回転する。この点に関しては、のんびりは関係がなかった。申し訳ない。

ところで、庭にえさを置いておくとゴリラが集まってきて、ブンブン回転しながらハンマーを投げはじめるアプリとかないんですかね? あるなら即インストールするんですが。