真顔日記

上田啓太のブログ

タイプミスの春

文章を書いていると、そのうち勢いが生まれて、ほっておいても文章が出てくる状態になる。すると指の速度が思考の速度に追いつかない。結果、タイプミスが頻発する。

このような時は、誤字脱字を無視してどんどん進めればよいと気づいた。あとから直せばいい。ごみを撒き散らしながら猛スピードで走るゴミ収集車みたいなものだ。とにかく最後まで行ってしまえ、あとから細かいゴミは拾ってまわれ、という精神。微調整のために速度を落としてしまわないこと。

ということで、推敲の段階では、アホらしい打ち損じを見ることになる。今日は、「さぽぽり分からない」という一文を見つけた。たぶん「さっぱり」と打とうとしてるんだが、正確にタイプするつもりがなかったんだろう。あからさまなミスなのに、平気で無視して進んでいる。「さぽぽり分からない」である。響きの馬鹿っぽさが、ほんとに分かってない感じをあらわしていて良い。

この春から新入生になる子供たちに、ひとつ言っておきたい。変に分かったふりをするのでなく、分からない時は素直に教師に伝えること。「さぽぽり分かりません」と言えば、教師たちも本当に分かっていないと実感するにちがいない。なんせ、ちゃんとした日本語すら分かっていないんだから。

「分数は?」
「さぽぽり分かりません」
「割り算は?」
「さぽぽりです」
「じゃあ引き算くらいなら…」
「さぽぽり」
「足し算はできるよね?」
「さぽぽ…」
「うーん、何ならできるのかな?」
「さ…ぽ…ぽり……」

こりゃまったく、抱きしめたくなるほどに頭が悪い。もう算数はいいから、赤白帽のゴムのところを舐めてなさい。教師はそう言うことだろう。

「塩の味がする!」
「うん、塩の味がするね。よかったね」
「これは飽きないねえ!」
「うん、飽きないねえ」
「先生も舐める!?」
「先生はいいね、舐めないね」
「僕ずっと舐めてるね!」
「うん、そのうち味がなくなるからね、そしたら帰ろうね。おうちでごはん食べてね、ちゃんと歯も磨いてね、寝る前はお風呂にも入ろうね」
「お風呂入ると、さぽぽりするねえ!」