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真顔日記

上田啓太がいろいろ書くブログ

真木よう子のしょうもない夢

日々と思考

真木よう子の夢をみた。田舎のさびれた農村に、白衣を身に付けた真木よう子がやってくる。手にフラスコを持っており、中に緑色の液体が入っている。興味を示して集まってきた村人たちに、真木よう子はきっぱりと言う。

「この液体を飲んだものは、みんなカエルになってしまう。もちろん、わたしでさえも」

村人たちは口々に言う。「もったいない。そのままでいいのに」

しかし真木よう子は実際にフラスコのなかの液体を飲み干し、カエルになってしまう。村人たちは悔やしがり、麦わら帽子を地面に叩きつけたり、鍬の柄を地面に突き刺したり、トラクターの機体を蹴飛ばしたり、それぞれのやりかたで感情を表現しはじめる。

そこで目が覚めた。

上体を起こした私の第一声は「しょうもな……」であった。

「俺の無意識、しょうもな……」と思った。

布団から出て、台所に行き、水を一杯飲んだ。冷たい水で顔を洗い、タオルでごしごしと拭いた。眠気は消えたが、しょうもない気持ちまでは消えなかった。この夢は性的ですらない。そういう意味でも、しょうもない。夢の世界で性的な妄想が解放されるなら、それはそれでいい。だが、夢の世界でこんなしょうもない妄想を解放して何になるのか。

自分の眠っていた布団を見た。布団にできた皺の形までしょうもなく見えた。しょうもない寝相で寝るから、しょうもない皺が残るのだ。

もっとも、真木よう子が実際にカエルになる薬を発明し、自分で飲むと言い出したら、現実の私もたぶん「もったいない」と言うだろう。「そのままでいい」と引き止めるだろう。そのへんの心理だけ妙にリアルなのも、しょうもない。

麦わら帽子を地面に叩きつけたりはしないが、それは私が農夫ではないからで、かわりに部屋の机を叩いたり、ジーンズの上から太ももを擦ったりして悔やしさをあらわすだけである。

布団をたたんで、スクワットをした。一回、二回、三回と腰を落とすたびに、しょうもない太ももの、しょうもない筋肉が刺激され、しょうもない乳酸が溜まっていくのを感じた。きっと数日後、しょうもない筋肉痛に襲われることだろう。