真顔日記

上田啓太のブログ

ネコのはなし

突然、ネコはチンピラの顔をする

かわいいと思って油断していると、突如、チンピラの顔をする。それがネコという生き物である。肉食動物としての根っこが出ると言えばいいのか、透明感で売る女優がのぞかせる元ヤンとしての素顔と言えばいいのか。とにかくネコと暮らしていると、唐突にチン…

ネコには税金がない

数年前、マイナンバーの通知が届いて、杉松が小部屋まで持ってきてくれた。なぜかセツシも一緒にピャーッと走ってきた。 「ネコにはないよ!」 即座に言われていた。その通りだと思った。ネコにマイナンバーはない。ネコは国民ではないからである。あの家に…

ネコと仲良くするさまざまな方法

月に一度、杉松の家に行っている。そして5匹のネコたちと再会する。ネコは私のことを完全には忘れていない。しかし住んでいた時の態度とも微妙にちがう。少しだけよそよそしくなっている。その態度にショックを受ける。 何度か帰るうちに分かってきた。ネコ…

ネコネコ通信

この日記には更新がとまるとネコが増えるという法則があるんだが、案の定、この半年のあいだに杉松宅のネコは7匹まで増えていた。すでに私は家を出た身だが、たまにネコたちを見に行っているので状況は把握しているわけだ。 もともとの4匹にくわえて、知り…

談話室におけるネコたちのガールズトーク

ネコというのは、気温に敏感に反応する。だからネコを飼っていると、季節のうつりかわりをネコのねむる場所で気づくようになる。木々の色づきでも、風の香りでもなく、ネコの寝場所である。風情があるのかどうなのか。 夏、ネコたちは個人主義者である。それ…

ネコは鼻ありきの生き物である

ネコは鼻で世界を認識している。観察しているとそう感じる。人類は目に依存しているが、ネコは鼻に依存している。鼻ありきの生き物だと言っていい。人類は「とりあえず見る」が、ネコは「とりあえず嗅ぐ」のである。 このあいだ、部屋のプリンタの位置を変え…

飼いネコが増えるにつれて変化したこと

数年前は1匹だったネコが4匹まで増えている。同居人があちこちで拾ってくるからである。さすがネコ狂いである。だいたい年に1匹のペースで増えている。そのたびに微妙な心理変化がある。なので今日は、「ネコが増えることで飼い主の心理はどのように変化…

ネコを預かることになった

「ネコ預かることになったから!」 同居人は、会社から帰ってくるなり興奮ぎみで言った。秋のはじめに汗だくだった。前歯に「号外」と書いてある気がした。 詳細をきいた。ネコの保護活動をしている友人に頼まれたらしい。その友人が生後三ヶ月の子ネコを保…

ネコの動画に入る飼い主の恥ずかしい声

うちのセツシは返事をしてくれるんですよ! いきなり元気いっぱい馬鹿まるだしで申し訳ない。どうもネコを語ると馬鹿がまるだしになる。しかし事実なのである。名前を呼ぶと、かなりの確率で「ニャッ」と返してくれるのだ。これにわれわれは興奮している。 …

飼いネコの正体が稲川淳二だった

うちの影千代は毛が長い。いわゆる長毛のネコというやつだ。なので顔まわりの毛を押さえこむだけで雰囲気がかわる。長髪の男が短髪にしたような変化と言えるだろうか。柔らかい印象から、キリッとした印象に変化する。 なので我々は、影千代はおっとりしてい…

ネコに本体を見つけられた

うちの影千代はにおいフェチである。とにかく人間のにおいがたまらんようだ。人の股ぐらに頭をつっこんで激しく呼吸する癖がある。これは最低の癖だと言えるだろう。私の股ぐらに頭をつっこんだまま、鼻先をぐりぐりと押しつけて、「フンスッ!フンスッ!」…

一本の棒と戦いつづけるネコ

ネコの性格もさまざまである。おっとりしたネコもいれば、元気なネコもいる。ケンカ早いのもいれば、平和主義者もいる。 うちのセツシは暴力的である。とにかくオモチャを乱暴に扱って駄目にする。この家には先代の毛玉から、初音、影千代と使われてきたオモ…

ネコの鳴き声は多様である

ネコの鳴き声は多様である。 ミケシは美猫だが、声はアホまるだしである。「ホワァ」という間のぬけた鳴きかたをする。アホの坂田と同じ発声法だ。しかも、ある状況において間のぬけた声を出すのではなく、あらゆる状況において間のぬけた声をだしている。人…

ネコの跳躍にキュッとなる

ネコは平気で人のきんたまを踏む。 夏場の私は半裸である。もちろん家での話である。パンツ一枚がスタンダードである。その状態で小部屋の椅子に座って文章を書いている。コンピュータと向き合う原始人といった感じである。これについてはそういうものだと受…

耳の裏にうんこをつけたネコ

同居人がネコとたわむれていた。 その声をなんとなく聞きながら本を読んでいたんだが、しばらくすると無視できない言葉が耳に飛び込んできた。「せっちゃん、耳の裏にうんこついてない?」とのことである。セツシは耳の裏にうんこがついているのか。最悪だ、…

新たなネコ、ミケシについて

完全に書くタイミングを逃していたんだが、すこし前からネコが1匹増えている。4匹になっている。腹を出して熟睡するほど我が家に馴染んでいる。 事の発端は夏の夕方だった。 同居人が台所で皿を洗っていた時、小窓の向こうからネコの鳴き声がきこえてきた…

こたつはネコたちの村

むかし、同居人がこたつから頭だけ出して、飲み会に行きたくないと愚痴っていたことがあった。あれは面白かった。本当に頭部だけが出ており、首から下はこたつの中だった。そんな状態で、 「あー、飲み会行きたくないー」 そりゃ行きたくなくなるだろ、と思…

ネコ踏んじゃわない

「ネコ踏んじゃった」という曲があるが、実際にネコを飼ってみて分かるのは、ネコを踏んでしまうことなどありえないということである。いま我が家では狭い空間に4匹のネコがうろちょろしているが、そのような生活空間においてもネコを踏んでしまうことはな…

ネコさまの視線をいただくための踊り

ネコの写真を撮りたい! なぜならカメラというのは瞬間を永遠に変えてくれる魔法の機械だし、ネコのかわいさも永遠にしてくれるから! そんなことを考えているのかは知らないが、同居人はひんぱんにネコの写真を撮っている。毎日毎日、ひたすらパシャパシャ…

真夜中のネコはバッファロー

クリーニング屋でもらってきた大きなふくろにネコどもが夢中。なかに入るとクシャクシャと音がするのが楽しいらしい。かわるがわるに入りこみ、夢中で遊んでいる。現在いちばん人気のネコグッズと言えるだろう。ただの袋なんだが。 日中に遊んでいる分には何…

プリンタと三匹のネコ

ひさしぶりにプリンタを起動させたら、ネコたちがこれに大注目。音がするからだろう、普段は見向きもしていなかったのに、三匹そろって集まってくる。 「こいつ、動くのか!?」 そんな反応である。プリンタが「シュゴッ、シュゴッ!」と音を出すと同時に、…

ネコの日課とふるえる人間

冷凍庫に同居女性の買ったガツンとミカンが入っていた。それであの女はアホなのかと思った。というのは、今日は四十年ぶりの強い寒波が来ていて、最低気温がマイナス4℃だったからである。そんな時に、よりにもよってガツンとミカン。 たしかに、このアイス…

「ネコ=カワイイ」の方程式が揺らぐ瞬間

影千代がセツシの尻をなめていた。人間の場合、相手の尻をなめるのは屈辱的なこととされるが、ネコの場合はちがうようである。影千代は誰に命令されることもなく、すばらしい自由意志にもとづいて、セツシの尻をなめているようだ。 なめられている側のセツシ…