真顔日記

上田啓太のブログ

ネコのはなし

談話室におけるネコたちのガールズトーク

ネコというのは、気温に敏感に反応する。だからネコを飼っていると、季節のうつりかわりをネコのねむる場所で気づくようになる。木々の色づきでも、風の香りでもなく、ネコの寝場所である。風情があるのかどうなのか。 夏、ネコたちは個人主義者である。それ…

ネコは鼻ありきの生き物である

ネコは鼻で世界を認識している。観察しているとそう感じる。人類は目に依存しているが、ネコは鼻に依存している。鼻ありきの生き物だと言っていい。人類は「とりあえず見る」が、ネコは「とりあえず嗅ぐ」のである。 このあいだ、部屋のプリンタの位置を変え…

飼いネコが増えるにつれて変化したこと

数年前は1匹だったネコが4匹まで増えている。同居人があちこちで拾ってくるからである。さすがネコ狂いである。だいたい年に1匹のペースで増えている。そのたびに微妙な心理変化がある。なので今日は、「ネコが増えることで飼い主の心理はどのように変化…

ネコを預かることになった

「ネコ預かることになったから!」 会社から帰ってくるなり、三十六歳女性は興奮ぎみで言った。秋のはじめに汗だくだった。前歯に「号外」と書いてある気がした。 詳細をきいた。ネコの保護活動をしている友人に頼まれたらしい。その友人は生後三ヶ月の子ネ…

ネコの動画に入る飼い主の恥ずかしい声

うちのセツシは返事をしてくれるんですよ! いきなり元気いっぱい馬鹿まるだしで申し訳ない。どうもネコを語ると馬鹿がまるだしになる。しかし事実なのである。名前を呼ぶとかなりの確率で「ニャッ」と返してくれる。これにわれわれは興奮している。 「セツ…

飼いネコの正体が稲川淳二だった

うちの影千代は毛が長い。いわゆる長毛のネコというやつだ。なので顔まわりの毛を押さえこむだけで雰囲気がかわる。長髪の男が短髪にしたような変化と言えるだろうか。柔らかい印象から、キリッとした印象に変化する。 なので我々は、影千代はおっとりしてい…

ネコに本体を見つけられた

うちの影千代はにおいフェチである。とにかく人間のにおいがたまらんようだ。人の股ぐらに頭をつっこんで激しく呼吸する癖がある。これは最低の癖だと言えるだろう。私の股ぐらに頭をつっこんだまま、鼻先をぐりぐりと押しつけて、「フンスッ!フンスッ!」…

一本の棒と戦いつづけるネコ

ネコの性格もさまざまである。おっとりしたネコもいれば、元気なネコもいる。ケンカ早いのもいれば、平和主義者もいる。 うちのセツシは暴力的である。とにかくオモチャを乱暴に扱って駄目にする。この家には先代の毛玉から、初音、影千代と使われてきたオモ…

ネコの鳴き声は多様である

ネコの鳴き声は多様である。 ミケシは美猫だが、声はアホまるだしである。「ホワァ」という間のぬけた鳴きかたをする。アホの坂田と同じ発声法だ。しかも、ある状況において間のぬけた声を出すのではなく、あらゆる状況において間のぬけた声をだしている。人…

ネコの跳躍にキュッとなる

ネコは平気で人のきんたまを踏む。 夏場の私は半裸である。もちろん家での話である。パンツ一枚がスタンダードである。その状態で小部屋の椅子に座って文章を書いている。コンピュータと向き合う原始人といった感じである。これについてはそういうものだと受…

耳の裏にうんこをつけたネコ

同居人がネコとたわむれていた。 その声をなんとなく聞きながら本を読んでいたんだが、しばらくすると無視できない言葉が耳に飛び込んできた。「せっちゃん、耳の裏にうんこついてない?」とのことである。セツシは耳の裏にうんこがついているのか。最悪だ、…

新たなネコ、ミケシについて

完全に書くタイミングを逃していたんだが、すこし前からネコが1匹増えている。4匹になっている。腹を出して熟睡するほど我が家に馴染んでいる。 事の発端は夏の夕方だった。 同居人が台所で皿を洗っていた時、小窓の向こうからネコの鳴き声がきこえてきた…

こたつはネコたちの村

こたつという魔物について。 むかし、三十六歳女性がこたつから頭だけ出して、飲み会に行きたくないと愚痴っていたことがあった。あれは面白かった。本当に頭部だけが出ており、首から下はこたつの中だった。そんな状態で、 「あー、飲み会行きたくないー」 …

ネコ踏んじゃわない

「ネコ踏んじゃった」という曲があるが、実際にネコを飼ってみて分かるのは、ネコを踏んでしまうことなどありえないということである。いま我が家では狭い空間に4匹のネコがうろちょろしているが、そのような生活空間においてもネコを踏んでしまうことはな…

ネコさまの視線をいただくための踊り

ネコの写真を撮りたい! なぜならカメラというのは瞬間を永遠に変えてくれる魔法の機械だし、ネコのかわいさも永遠にしてくれるから! そんなことを考えているのかは知らないが、三十六歳女性はひんぱんにネコの写真を撮っている。毎日毎日、ひたすらパシャ…

真夜中のネコはバッファロー

クリーニング屋でもらってきた大きなふくろにネコどもが夢中。なかに入るとクシャクシャと音がするのが楽しいらしい。かわるがわるに入りこみ、夢中で遊んでいる。現在いちばん人気のネコグッズと言えるだろう。ただの袋なんだが。 日中に遊んでいる分には何…

プリンタと三匹のネコ

ひさしぶりにプリンタを起動させたら、ネコたちがこれに大注目。音がするからだろう、普段は見向きもしていなかったのに、三匹そろって集まってくる。 「こいつ……動くのか!?」 そんな反応である。プリンタが「シュゴッ、シュゴッ!」と音を出すと同時に、…

ネコの日課とふるえる人間

冷凍庫に同居女性の買ったガツンとミカンが入っていた。あの女はアホなのかと思った。今日は四十年ぶりの強い寒波が来ていて、最低気温がマイナス4℃だからである。そんな時に、よりにもよってガツンとミカン。たしかにこのアイスはうまい。しかしそれは太陽…

「ネコ=カワイイ」の方程式が揺らぐ瞬間

影千代がセツシの尻をなめていた。人間の場合、相手の尻をなめるのは屈辱的なこととされるが、ネコの場合はちがうようである。影千代は誰に命令されることもなく、すばらしい自由意志にもとづいて、セツシの尻をなめているようだ。 なめられている側のセツシ…

ネコに目薬をさす

ネコというのは、すこし体調が崩れると目ヤニが出はじめる。その場合、動物病院でもらってきた目薬をさしてやるんだが、これがネコには非常にストレスらしい。 このへん、ネコを飼うことのむずかしさがあって、ネコの健康のためにネコのいやがることをせねば…

邪魔をするネコしないネコ

ネコに作業の邪魔をされたくない場合、小部屋の入口のカーテンを引く。これだけでもけっこう効果がある。ネコによって対応は違うが、中が見えないのが怖いのか、入ってこなくなることが多い。 もちろん図太い野郎の場合は、行きつけの店ののれんでもめくるか…

手足の短いネコに高いところから降りてほしい!

ネコというのは胴の長さのわりに手足が短く、それがカワイイという評判の一因になっていると思うんだが、影千代というネコは平均よりもさらに手足が短いようだ。 そう思ったのは、外を眺めていた影千代が、飽きたのかヨイショと窓際から下りてくる姿を目撃し…

これはネコのあご置き棒なのか?

図書館で借りた本を机に積んでいたんだが。 小部屋に行ってみると、セツシが枕がわりにして熟睡していた。 文字の読めんネコからすりゃ、本などただのあご置き場ということか。 気持ちよさそうだったので放置しておいた。読むつもりだったんだが仕方ない。し…

おいてきぼりのネコは鳴く

休日だったので三十一歳女性が朝から動物病院に行った。今回は初音とセツシの二匹を連れていった。ワクチンを打つらしい。残されたのは私と影千代である。私はむろん連れていかれないが(人間なので)、なぜ影千代を連れていかないのか? 「こないだ一匹でや…

うなり声でネコをおどかす

たまに、ネコをおどかす必要が生じる。たとえば、玄関のドアを開けたいのにネコが近くに集まっている時。あるいは、台所で料理をしようとしたらネコが集まってきて、料理どころではなくなった時。 そんな時は低い声で「ブウウーッ!」と言う。これをやると、…

爪とぎボックスを奪い合う二匹のネコ

新しい爪とぎボックスが届いたから、今日のネコたちは興奮ぎみだった。さっそく使用感を試している。もっとも、新しいといっても以前も似たようなものを買っているんだが、ネコにとっちゃ毎回新鮮らしい。爪とぎは落ち着くための場所にもなるらしく、中に座…

クマンバチと三匹のネコ

庭をクマンバチが飛んでいた。毎年、この時期になると飛んでくる。飛行コースに入っているらしい。 なお、辞書によると「クマンバチ」は方言らしく、スズメバチのことを指す場合と、クマバチのことを指す場合があるらしい。私の言っているのはクマバチのほう…

天才ネコにうかれる女

セツシというネコは妙に鳴く。人間からすれば何の意味があるか分からないタイミングで、唐突にニャアニャア言いはじめる。たとえば初音なら意味のある鳴き方しかしない。「わたしは腹がへった」「わたしと遊べ」「わたしをかわいがれ」など明確な訴えを持っ…

ネコを怒れない人々

お気に入りのカーディガンに穴をあけられて気づいたが、ネコに悪さをされても、まったく怒りがわいてこない。ムッとすらしない。ただただ「しかたないなあ」と思う。目尻にはしわまで寄る。服を破られているのに、目尻にしわ! これは私だけではない。三十一…

青い目のネコの豹変

セツシの目は青い。三十一歳女性は、これをかなり気に入っているようだ。たしかに青い目は美しいし、体毛の白との相性もよい。耳のさりげない薄桃色も効いている。 しかし、これは瞳の青に大きく依存しているわけだから、目を開いているときはよいが、閉じる…